2015年12月31日

2015授賞式のご報告

12月3日(木)19:00~第4回静岡書店大賞授賞式&懇親会を、恒例のディームスフレックスミュンヘン
にて開催しました。ご報告が遅くなり、申し訳ありません。約120名の大勢の方々がご出席くださり、
とても盛り上がりました。受付は取次のトーハン日販栗田出版販売の方々が今年もお手伝い
くださり、ありがたかったです。準備から片付けまで長時間、心より感謝申し上げます。




受付で設置した募金箱に、たくさんの方がお気持ちをくださり感激しました。ご寄付くださった方には
静岡書店大賞のかわいい缶バッジをプレゼント♪ イケヤ文楽館の貝塚さん手作りのオリジナルです。
後日もこの缶バッジを付けて営業にまわってくださっている版元さんにお会いし、嬉しかったです。
皆様のあたたかいお気持ちで成り立っている書店大賞です。本当にありがとうございます。


準備が整い、河口事務局長(本の王国浜松西店 店長)の挨拶で開式です。戸田書店の田中さんが
沖縄に異動され、急きょバトンタッチした事務局長、思いもしっかり引継ぎ、力強く引っ張ってくれた
河口さんに感謝です。田中さんも遠く沖縄からいつも応援してくださり、心強いかぎりです。


今年は静岡書店大賞店頭飾り付けで素晴らしかった店舗の表彰からスタート。準グランプリはジャック
鷲津駅前ブック館
さん、グランプリは谷島屋イオンモール志都呂店に決定しました!静岡書店大賞の
高木初代事務局長から記念品の盾を贈呈しました。2店さん、おめでとうございます!

戸田書店の高木です。今日は遠路ご多用中にも関わらず静岡に来てくださり誠にありがとうございます。
こうして第4回静岡書店大賞を開催するに至ったのは、ご来場いただいた皆様はじめ多くの支援のおかげ
と思っております。この場を借りて感謝申し上げます。今年はですね、ほんっとに静岡が熱いんです。
五郎丸でしょ・・・。家康君でしょ・・・。それから静岡書店大賞ですよ。見て下さいこの看板。去年までは
僕の手作りだったんですよ。それが今年は業者に作ってもらう事が出来ました。熱くステップアップして
行っているんです。熱いと言えば、毎年店頭で静岡書店大賞を一生懸命展開してくださる書店員や図書
館員の皆さんです。今年は、そういう現場の方々を顕彰しようという企画を盛り込みました」と、高木さん。

他にも素晴らしい店舗があり悩みましたが、実行委員にて審査・決定させていただきました。今年も県内の
書店、図書館での素晴らしい飾り付けを大いに期待しています。


いよいよ表彰です。まずは映像化したい文庫部門。大賞作はKADOKAWA 北川恵海さんの『ちょっと
今から仕事やめてくる』
に決定しました!島原あき(戸田書店 静岡本店)から「実行委員としての参加
は2年目となります。静岡県内の各書店からの有志という、いわば垣根を越えたメンバー達、そして
素晴らしい作品と共に、この静岡書店大賞の歴史を作っていけることを嬉しく思います。」と、トロフィー
とうなぎパイVSOPを贈呈。北川さんからお言葉をいただきました。デビューしてまもない作家さんです
が、第21回電撃小説文庫大賞≪メディアワークス文庫賞≫にも輝いています。しかし今回の静岡書店
大賞をとても喜んでくださり、次回作もいいものを書いていきたいとおっしゃってくださいました。

続いて「児童書名作部門」大賞作の発表です。偕成社偕成社 エリック・カールさんの『はらぺこあおむし』
に決定しました!静岡書店大賞協力委員静岡県立中央図書館の河原崎館長から「公共図書館の代表
として、この席に出させていただきました。静岡県教育委員会では、平成16年度から「読書県しずおか」
づくりに取り組んでいるところですが、書店と図書館が協力して、このようなイベントが開催されることを
とても有難く思っています。今回の投票数を見ると、書店員さんに比べて図書館員の投票がかなり少ない
ようです。来年度はもっと増えるよう、市町の図書館に呼びかけていきたいと思います。」との一言の後、
偕成社 代表取締役社長 今村正樹さんにトロフィーとうなぎパイVSOPを贈呈。図書館ボランティアさん
手作りのあおむしくん折紙作品がとてもかわいらしくて会場がどよめきましたよ~!今村社長がエリック・
カールさんのお手紙を代読してくださいました。鮮やかな色づかいが印象的なこの作品、常に上位に
ランクしてきました。世界中の人から愛されている児童書の名作ですね。

I am moved and honored that my book The Very Hungry Caterpillar has been selected by
booksellers in Shizuoka and send my warm wishes to all of my friends in Japan.
I love the idea of my story being shared by readers over the years and have fond memories
of my visits to the beautiful country that was such a source of inspiration.Thank you for all,
Eric Carle

静岡の書店のみなさまが、私の絵本『はらぺこあおむし』を選んでくださったことに感激しております。
たいへん光栄に思うとともに、日本のすべての友人に心からのメッセージをお送りします。自分の本
が何年ものあいだ、読者の方たちに読みつがれていると思うと、とてもうれしいです。以前、日本を
訪れたときのことをなつかしく思いだします。その美しさは、私の発想の源のひとつになっています。
みなさん、ほんとうにありがとうございました。
エリック・カール



続いて「児童書新作部門」です。第3位はPHP研究所 ヨシタケシンスケさんの『りゆうがあります』
決定しました!ヨシタケさんに代わり、PHP研究所 編集部 副編集長 阿部聡子さんにトロフィーと
うなぎパイVSOPを贈呈。ヨシタケシンスケさんの喜びの言葉を代読いただきました。

この度は第4回 静岡書店大賞 児童書新作部門 第3位に選んでいただきまして、本当にありがとう
ございます。ヨシタケシンスケです。本日、どうしても会場にお伺いすることができず、とても残念です。
誠に申し訳ございません。
今回賞をいただきました「りゆうがあります」という絵本は、PHP研究所の編集者、阿部さんとの打ち
合わせの中で生まれました。誰もがもっている「クセ」というもの、そしてやはり誰もが避けて通れない
「ウソ」というもの。この「クセ」と「ウソ」というキーワードで、何か絵本が作れないだろうか、という話し
合いからスタートしました。
「クセ」と「ウソ」、どちらも共通しているのは、子どもも大人も必ず持っていて、なんとなく「良くないもの」
というイメージがある、ということです。そのイメージを、どうにかおもしろく反転させて、今までとはちょっと
違う価値観を提案できないか、という目標をもって、このお話をつくりました。
「クセ」も「ウソ」も、それをおもしろおかしく受け入れていくには、お互いの精神的余裕が不可欠で、結果
的にその「気持ちの余裕の重要性」を説くお話になったような気がしています。この本を読んでくださった
方のご意見で「子どもの言うことを頭ごなしに否定せず、きちんと聞いてあげられるお母さんに、私もなり
たい、と思いました」というものがありました。
この本を作った私自身、子育てをしていく上で、全然余裕を持てていません。逆に言うと、できていない
からこそ、「理想としての親子関係」が描けたのかもしれません。実際の親子関係はうまくいかない事
だらけですが、「こんな親子でいたい」というイメージがどこかにあれば、もしかしたら10回に1回くらいは、
余裕を持って接することができるのかもしれません。親子でお互いのクセを指摘し合ったり、変なウソを
つき合ったり。そんな、なんでもない時間をつくるきっかけになってくれれば、作者としてこんなに嬉しい
ことはありません。
今回、この本が書店員の方々に「たくさんの人に読んでもらいたい」と評価していただいたことは、とても
励みになりますし、いただいたたくさんのご意見が、次のアイデアにつながることが、私自身、とても楽しみ
です。この本を作ってくださったPHP研究所のみなさま、そして推薦してくださった書店員の方々、なにより
読んでくださったたくさんの読者の方々に、改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
2015年12月3日、ヨシタケシンスケ

「児童書新作部門」第2位は、福音館書店 わたなべちなつさんの『きょうのおやつは』に決定しました!
3位、2位のお二方には、静岡書店大賞実行委員 山本明広(BOOKアマノアクト北店)より 「ありがたいことに
第一回から静岡書店大賞に関わらせていただいておりますが、この場に立たせていただいて、年々、熱気が
高まってきているのを実感しています。ぜひこの熱気を持って帰って、書店員のみなさんは明日から一冊でも
多く売れるよう、 図書館員の皆さんは一人でも多くの人に読んでもらえるようにがんばっていただきたいと
思います。そして、まだまだ投票していただけなかった方、授賞式に参加されていない方がたくさんいます。
そういった方が周りにいらっしゃいましたら、ぜひとも今日の熱気を伝えていただきたい。今日お越しの書店員
さん、図書館員さん、出版社さん、取次のみなさん、これからもよろしくお願いします。」と、トロフィーとうなぎ
パイVSOP
を贈呈。

出席くださったわたなべさんからお言葉をいただきました。「大学卒業後、静岡市の家庭用品メーカーにデザ
イナーとして4年ほど勤めました。なのでとてもなつかしいです。その時に毎日のように通っていたお店の店主
さんに出版社さんを紹介していただき、かがみの絵本を出版することができました。大学の時から作ってみたい
と試行錯誤していましたが、実現は難しいと思っていたので、実現でき、本当に嬉しいです。多くの方のおかげ
と感謝しています。私の本は、電子書籍は絶対に考えられないもの。実際に手にとっていただかなくては分か
らない(しかけ)絵本です。静岡の書店員さんが選んでくださったことがとても嬉しいです。本当にありがとう
ございます。」
というようなお話をしてくださいました。

製作にコストがかかり、技術的にも素材的にも難しい絵本、時間をかけ、こだわって丁寧に作られたこの絵本
の誕生に静岡が関わっていたなんて!もうビックリです!嬉しくドキドキしてしまいました。


そして「児童書新作部門」第1位は、講談社 のぶみさんの『ママがおばけになっちゃった!』に決定しました!
のぶみさんには、静岡書店大賞協力委員 小川誠一(マルサン書店 仲見世店 店長)から「静岡県東部・沼津
市を中心としてG5店舗で営業いたしております。早いもので、今年で4回目となります静岡書店大賞ですが、
なんといってもこの賞の特色としてあげられるのは「児童書 新作部門・名作部門」でしょう。小さいころから本を
よく読む子 は、お父さんお母さんが本を読んでいる姿を見ているからだと思います。子どものうちからそういった
クセがついていると大人になっても読むはずです。こういった子供たちを増やすことこそ、私たち本にたずさわる
者の使命だと思います。」との一言の後、トロフィーとうなぎパイVSOPを贈呈。

のぶみさんからお言葉を頂戴しました。「授賞式ということで、静岡に来るじゃないですか、駅でうなぎパイ買っ
ちゃったんですよ。そしたら、これ(うなぎパイを掲げる)もらっちゃいましたよ。(場内爆笑)でも、買ったのは普通
のやつで、これ(VSOP)みたいにいいやつじゃないですけどね(笑)。で、今まで160冊絵本書いてきましたけど、
これ(楯を掲げる)、今回が一番いい賞です。」
そして涙ぐみながら「これは自分ひとりの力でもらったものでは
ないので、講談社の担当の森さんにこれをあげます」
と、トロフィーを森さんへ。会場全体がジーンと感動し、
もらい泣きしてしまった感じでした。作家さんと編集者さんの絆、二人三脚で頑張っていらっしゃることを強く
感じました。それから何と特別な読み聞かせもしてくださったんです!各書店員へのサインも一人一人に合う
かわいい絵とともに丁寧に書いてくださり、大感激でした。


そして最後は「小説部門」です。大賞作は 文藝春秋 辻村深月さんの『朝が来る』に決定しました!辻村さんに
代わり、文藝春秋 編集部 本川明日香さんにご登壇いただき、静岡書店大賞実行委員の丸林篤史(谷島屋
ららぽーと磐田店
店長)がトロフィーとうなぎパイVSOPを贈呈。辻村さんからビデオレターをいただき、
皆さんにご覧いただきました。文章起こししましたので、下記に掲載いたします。

 こんにちは。辻村深月です。このたびは静岡書店大賞を『朝が来る』にいただきまして、本当にありがとう
ございます。授賞式にぜひとも行きたかったんですけれども、第2子の出産直後ということで、会場に行くことが
できません。非常に残念なんですが、本当にありがとうございます。

「朝が来る」という作品は、私が書いた直後に一人でも多くの方に読んでほしいというふうに思って、そう願いを
こめて送り出した作品です。特別養子縁組というちょっと難しい問題を扱っているんですけれども、だからこそ
自分の中で何かの結論を誰かに強制したり、読者に何かを押し付けるようなことをしたくないなというふうに
思っていました。

読んでくださった方それぞれが、どう思ってくださるかに任せたいと思って送り出した小説だったんですけれども、
今回、静岡書店大賞をいただいたことにより、読者の方、読んでくださった方、書店員さん一人一人が私が託し
たかった思いというものを受け止めてくださったんだなぁというふうに思って、とても幸せな気持ちでおります。
これからもどうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。


やさしく一言一言を静かに心をこめてお話くださり、辻村先生の人柄が伝わるビデオレターに感激しました。


受賞作品が出そろいました!壇上で白白布をとるなどサポートしてくださったのは栗田出版販売の齋藤さんです。
毎年、ありがとうございます!


さあ、受賞作家さんと書店員・図書館員がステージ上で記念撮影!笑顔あふれる集合写真となりました。
閉会の辞は次期事務局長・丸林篤史(谷島屋ららぽーと磐田店 店長)より。来年さらに盛り上げていき
たいと力強いメッセージが心に響きましたface03


受賞作家さんの囲み取材後、懇親会へ。乾杯のご発声は昨年と同じくPHP研究所 代表取締役専務・
山崎至朗さまにしていただきました。今年もあたたかいエールをいただき、和気あいあいとした懇親会と
なりました。受賞作家さん、出版社さんはもちろん、参加してくださった皆さんが年々盛り上がっています
ね、熱気がすごいですね、など、嬉しいお言葉をかけてくださり、ああよかったなぁと思いました。右の写真
は22時過ぎ、片付けを終えた実行委員です。授賞作品を各店で力を入れて売っていこうと、皆、高揚感と
ともに、気持ちの引き締まる思いを新たにしましたicon21

どの受賞作品もすばらしいです!静岡書店大賞がますます盛り上がり、受賞作品が県民の皆様、そして
全国でもたくさん読まれ、感動が広がりますように!!来たるべき新しい年が皆様にとって笑顔いっぱい
の日々でありますようにicon122016年も皆様どうぞよろしくお願い申し上げますface02

※授賞式のお写真、文藝春秋さんからお送りいただいたものを多数BLOGに掲載させていただきました。
 きれいな画像、大変ありがたかったです。心より御礼申し上げます。

  

Posted by 静岡書店大賞SST at 23:362015年 第4回 静岡書店大賞

2015年12月03日

第4回 静岡書店大賞 発表!



お待たせいたしました!12月3日(木)19:00、第3回 静岡書店大賞の授賞式にて
受賞作品が発表されました。受賞作家さん・出版社さん、おめでとうございますicon12

恒例のディームス フレックス ミュンヘンさんで行われた授賞式の様子等は、後日
改めて掲載させていただきますねface02

県内の書店員、図書館員が選んだ素晴らしい受賞作、これから県内の書店・
図書館でフェアを展開していきますicon14ぜひぜひお近くの書店、図書館にお出かけ
ください。多くの方に感動を味わっていただきたいです。よろしくお願いいたしますface03  

Posted by 静岡書店大賞SST at 20:102015年 第4回 静岡書店大賞