2014年09月04日

2013年 第2回 静岡書店大賞寸評…「児童書 新作部門」

まだ残暑があるものの、日ごとに秋めいてまいりました。お待たせいたしました!第2回 静岡書店大賞の寸評をご紹介していきます。まずは児童書 新作部門ですicon12

「からすのぱんやさん」シリーズの新作「からすのおかしやさん」「からすのやおやさん」「からすのてんぷらやさん」「からすのそばやさん」を新作として投票・寸評をくださった方も多かったのですが、「からすのぱんやさん」シリーズは名作部門1位となったため、寸評も名作部門に入れさせていただきました。ご了承くださいませface01

静岡書店大賞「児童書 新作部門」~書店員・図書館員たちの寸評~

●『パンダ銭湯』絵本館 tupera tupera
パンダ銭湯を子供に読んだあと、動物園に連れていって、反応を見てみたい、と 思いました。絵本はやっぱり楽しいものが、いいと思います。
(谷島屋浜松本店 合谷雅子)

●『パンダ銭湯』絵本館 tupera tupera
皆の大好きなパンダの秘密がこの本で明らかに! ただ、この本の使い方を間違えると子供たちの夢を壊してしまうかもしれないです(笑) でも、このユーモアさが私はクセになりました。パンダの素顔って意外とこわい(笑)
(谷島屋ららぽーと店 スタッフ)

●『なぜ?どうして?環境のお話』学研教育出版 森本信也/監修
地球温暖化、ごみ問題、原発問題といった環境問題をわかりやすいお話にして興味深く読めるようにした一冊。興味はあるけど難しいといった方にオススメ。
(谷島屋 本沢合店 佐々木健次)

●『しゃもじいさん』あかね書房 かとうまふみ
今の時代、少し古びたり欠けたりすると「もう使えない」と思ってすぐに買いかえてしまいますが、この絵本を読むと自分が小さかった頃父や母が修理して使ったり、何十年も同じ包丁を使っていたことを思い出しました。道具を長く使う日本の知恵が可愛い絵と物語の中に散りばめられた1冊だと思います。
(吉見書店竜南店 スタッフ)

●『旅の絵本』Ⅷ 福音館書店 安野光雅
旅の開始から35年、「旅の絵本」、舞台はついに日本へ。四季折々の風景の中に隠された遊び絵に、今回も笑みがこぼれる。“電気のなかった”古き良き日本はこんなにも美しかった。著者のあとがきが、原発事故を経験した日本人の心を打つ。
(谷島屋 専務取締役 斉藤晋一郎)

●『へっぽこまじょこ ニコとニキ キャンプでおおさわぎのまき』小学館
あいはらひろゆき:作 あだちなみ:絵
「どんなこがいたってやさしくすること。そうすればさいごはかならずこころがつうじる」キャンプ大会でいじわるで大の苦手なクラスメート、パトリシアがケガをしてしまった時、おばあちゃんのこの言葉を信じ、ニコとニキは行動に移します。人と接するうえで、つい忘れがちな、きほんの「き」を思い出させてくれる作品。おばあさんの言葉は、大人には心にチクッと刺さるかも!?
(吉見書店竜南店 スタッフ)

●『ぼくのふとんはうみでできている』あかね書房  ミロコマチコ
壮大に広がっていく空想が飽きなく迫力ある絵にも引き込まれます。夜、布団に入ることが楽しくなるファンタジーの世界をいろんな人に知ってもらいたいです。
(吉見書店竜南店 スタッフ)

●『どじにんじゃ』講談社  新井洋行:作・絵
かっこいい忍者のはずなのに「どじ」という、愛嬌たっぷりなキャラクターが魅力的で笑いを誘います。
(吉見書店竜南店 スタッフ)

●『しろくまのパンツ』ブロンズ新社  tupera tupera
しろくまのパンツを子供と一緒に見つけていくしかけ絵本で、ページがパンツの形に切り抜かれていて、かわいい。子供と一緒に楽しめるし、大人の視点からでも、十分楽しめるものだと思うから。
(県内書店スタッフ)

●『ちいさいわたし』くもん出版  かさいまり:作 おかだちあき:絵
まだ一人でお散歩にも行けないし、あいさつもうまくできない。でもいつかはできるようになる。いまはその途中だから。なんて真理をついた言葉だろうと、最初に読んだとき感動しました。焦る必要なんかどこにもなくて、前に進んでいれば、いつか必ずできるようになる。でもこれは、成長期の子供だけではないと思うのです。誰もが人生の途中なのだから。どの年代にも通ずる励ましの言葉として、この絵本をおすすめします。
(谷島屋新流通店 水野)

●『かいけつゾロリ なぞのスパイと100本のバラ』ポプラ社  原ゆたか
かいけつゾロリは私が小学生の時にハマった児童書で、ゾロリが事件を解決していく話です。解決していく過程が面白いです。内容は小学生でもわかる簡素なものですが、決して陳腐なものではありません。
(谷島屋新流通店 スタッフ)

●『パンパカパンツ パンツだいすき!』小学館
静岡県内でも放送している(SBS)アニメであり、パンツを知らず、その魅力に魅せられたブタのキャラクターが繰り広げる物語です。本作品は、ちえあそびやえかきうたも楽しめるものになっているため、児童が楽しく学びながら読める児童書であると感じるため薦めます。
(県内書店スタッフ)

●『いつか帰りたいぼくのふるさと』小学館 大塚敦子
日本中が心を痛めている福島のこと、原発のことをねこの立場で子供にもわかり易く訴えているところが、今年の一冊にふさわしい。
(藤枝市立岡部図書館 宮島)

●『おでんしゃ』集英社 塚本やすし
おでんの電車とともに、日本各地の特産、名産品、方言などもわかります。大阪の牛すじがおもしろすぎる!
(谷島屋書店イオンモール店 鈴木千尋)

●『パンダ銭湯』絵本館 tupera tupera
内容は極秘(ネタバレしてしまう為)だが、とても愛きょうがあり、思わずクスッと笑ってしまう絵本です。
(谷島屋さなる店 大鐘慶子)

●『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』ひさかたチャイルド シェリー・ダスキー・リンカー、トム・リヒテンヘルド
青い表紙がきれいですね。機関車にたくさんのおともだちたち…。本当にタイトルどおり“ゆめのきしゃ”。すてきな夢が見られそうです。
(谷島屋富士宮店 志村恵美子)

●『りんごかもしれない』ブロンズ新社 ヨシタケシンスケ
目の前の1つのりんごから始まる、男の子の奇想天外な想像のお話。「もしかしたらこれはりんごじゃないのかもしれない」「ぼくからみえないはんたいがわはミカンかもしれない」…。可能性について考えることを楽しく感じさせてくれる絵本です。最後まで続く「かもしれない」という語尾のユルさと、作者のユーモラスなアイデアが絵とマッチして、クセになる面白さです。
(戸田書店リブレ菊川店 田島百花)

●『おしりをしりたい』小学館 鈴木のりたけ
「おしり」がテーマなんて、子どもたちが好きそうだなと思って手にとったのですが、大人でも十分楽しめる絵本だなと感じました。本編が始まる前から、表紙をひらいたところにちりばめられたイラストからおもしろく、そしていざ本編を読むと、「おしり」を使った言葉やおしりの構造まで、意外と勉強になる内容で、たった32ページといえど、夢中になれる絵本でした。
(戸田書店城北店 伊達沙織)

●『人魚のうたがきこえる』イースト・プレス 五十嵐大介
獲物をバリバリ食べる人魚や、死んだように眠る人魚の姿が、とてもリアルに描かれていて、人魚を見たことなんてないけれど、もし存在するとしたら、これが本当の人魚の姿なんだと思います。そして、なにより圧倒的に美しい海の色。何時間でも眺めていられる絵本です!
(ザ・リブレット丸井静岡店 佐野詠子)

●『富士山うたごよみ』福音館書店 俵万智、U.G.サトー
まずU.G.サトーの斬新で楽しい絵が思わず手に取りたくなる。頁をくると日本の二十四節気にちなんだ俵万智の歌が絶妙にコラボし、大人も子供も日本の四季を楽しめる絵本。世界文化遺産となった今、足元の静岡で広めるべき一冊。
(谷島屋書店 永田成男)

●『むらをすくったかえる』ディスカヴァー・トゥエンティワン 作/サトシン、絵/塚本やすし
村を救うために、どんなに村人たちから迷惑がられても、鳴くことをやめなかったかえるの姿、そしておとずれる結末は、涙なしには読めませんでした。
(BOOKアマノ 入野店 山本明広)

●『ぼくはここにいる』小峰書店 作/ピーター・レイノルズ、訳/さかき たもつ
人間はわからないことに恐怖をおぼえます。恐怖がわかりあうことを邪魔します。大丈夫。まずは相手を知ることから始めましょう。
(マルサン書店 駅北店 川口 慶)

●『りんごかもしれない』ブロンズ新社 ヨシタケ シンスケ
まさか、りんごでここまで発展するとは思わなかった。ツッコミ所がいっぱい。でも妄想は大事です。考える力です。多分。
(江﨑書店 ベイドリーム清水店 前本 芳)

●『りんごかもしれない』ブロンズ新社 ヨシタケ シンスケ
これはもう「哲学」でしょう。頭のひじょうにやわらかな哲学。子どもはみんな哲学者なのかもしれない。たぶん立派な大人であろうヨシタケさんの発想力には畏れ入った。こういう視点で物事を見て考えていけば、楽しくなるだろうなと思う半面、ややこしくなりすぎてこんがらがっちゃうかもとか思ってしまった(笑)。異色の作品かもしれないけど、親子で楽しめる作品です。
(書店員)

●『りんごかもしれない』ブロンズ新社 ヨシタケ シンスケ
大人になると「リンゴ」は「リンゴ」でしかなくなる。だから大人は子どもに「リンゴ」を「リンゴ」としか教えない。でもそれは本当にリンゴ?リンゴって何?目の前のものを当たり前に“ソレ”としか見るのではない、色んな想像力や創造力を感じられる・育てられる絵本だと思いました。子どもに「なんで?」「どうして?」と聞かれて、思わず怒ってしまう大人にも読んでもらいたい。子どもの頭の中を見られる絵本です。
(戸田書店 掛川西郷店 松浦茉莉恵)

●『りんごかもしれない』ブロンズ新社 ヨシタケ シンスケ
“かもしれない”の発想のバリエーションがすごい!“きょうだいはもっとたくさんいるかもしれない”の所は、何度読んでもバカバカしいやら感心するやらで、笑ってしまいます。
(図書館員)

●『りんごかもしれない』ブロンズ新社 ヨシタケ シンスケ
テーブルの上に置いてあるりんご。そのりんごは、もしかしたら「りんごじゃないかもしれない」。それをきっかけに始まる妄想。ヨシタケ先生の妄想力に驚かされ、笑い、感心する一冊。この絵本を読むと、今までの風景が違って見えるかもしれない。
(TSUTAYA 佐鳴台店 山田志津香)

●『ちょっとだけまいご』BL出版 クリス・ホートン
子どもを持つ親なら共感してしまうこと間違いなし!!パパに読んでもらっているお話が雲行き怪しい展開になると、自ら強引に安心の結末に持っていってしまうピーヨがとにかく微笑ましい。そしてそれに付き合うパパが素敵。思い通りにいかなくたって、子どもの突拍子もない行動は可愛いもの。きっと今頃パパの夢の中ではピーヨがいろんな物語を読んでくれてるんだろうなあ、なんて余韻に浸らせてくれるほのぼの絵本です。
(ジャック鷲津駅前ブック館 山本幹子)

●『おはよっ!』するが文庫 なごみかぜ
知りあいや、友人には、あいさつがちゃんとできるが、全く知らない相手には、なかなかあいさつが出来ない。障碍者に対する偏見。これを読んでいると自分がはずかしくなります。
(江崎書店袋井店 小野妙子)

●『ほかほかぞうさん』童心社 たてまつみさと
ひなたぼっこしているぞうさんの所に、とらさん、うさぎさん、ねずみさんもやってきます。ぞうさんの背中の上で「ああ、ほかほか!」。おひさまにあたためられて、本当に気持ちよさそうです。みんなで「ほかほか」して、幸せな時間がなんだか心地よくなります。ページをめくるたびに「ほかほか」になれますよ。
(江崎書店袋井店 鈴木)

●『明日のカルタ』日本図書センター 倉本美津留
「〈き〉キリンの特徴を首が長い以外で答えるカッコよさ」。いきなり違う特徴をいう子供がいたら、私、即、尊敬します。五十音順に並んだ、子供達に向けてのひとひねりした人生哲学絵本。大人も子供も、明日も明後日も頑張れちゃう、楽しくて頼もしい絵本。
(マルサン書店仲見世店 土屋由美子)

●『旅の絵本 8』福音館書店 安野光雅
電気が普及する前の日本の風景が描かれています。絵ばかりの絵本ですが、どこか懐かしい日本の原風景です。美しい絵に心が打たれます。
(マルサン書店仲見世店 荒井浩子)

●『エリック』河出書房新社 ショーン・タン
ショーン・タンの新作がエリックだけ引っかかりました…!「アライバル」を押したかったのですが、エリックも可愛いです。繊細で緻密で不可思議だけど、テーマが残るショーン・タン作品はぜひとも色々な方に読んでいただきたいと思います。
(ジャック鷲津駅前ブック館 内藤沙織)

●『きょうはマラカスのひ』福音館書店 樋勝朋巳
ページをひらいただけで、いや、表紙をみただけで「くっくっくっ」と笑いを誘います。マラカスのリズムとともに不思議な世界へぐいぐいとひきこまれていきます。絵本は、子どもだけのものではありません。時間に追われ、つかれている大人の方にこそぜひ読んでほしい一冊です。
(丸善&ジュンク堂書店新静岡店 スタッフ)

●『あいすることあいされること』ポプラ社 宮西達也
ティラノサウルスシリーズ10周年目の作品。今回も愛し愛されること、相手を思う気持ちが心に響く物語でした。何か大きなきっかけがあって愛するんじゃない。ずっと一緒にいて、いつのまにか「うまれてきてくれてありがとう。このこがげんきにそだちますように」と言えるくらい相手を好きになっている。この気持ちが子供たちに伝わったら嬉しいのでおすすめします。
(ザ・リブレット丸井静岡店 本道ちひろ)

●『ぎょうれつのできるケーキやさん』教育画劇 ふくざわゆみこ
森のケーキ店のアナグマさんが作るケーキも、そのあまりを貰って作るアリ達のケーキも全ておいしそうで、絵本の中ですが行ってみたくなります。
(江崎書店小鹿店 スタッフ)

●『オセアノ号、海へ!』アノニマスタジオ アヌック・ボワロベール
海の底は、暗いものだと思っていましたが、この本を読むとなんて海の底は美しいのだろうと考えが変わったほどでした。色とりどりの色としかけ絵本ならではの迫力と美しさに魅了されました。本だなにしまっておくのではなく、お部屋にかざっても素敵ですね。
(マルサン書店駅北店 スタッフ)

●『ダース・ヴェイダーとプリンセス・レイア』辰巳出版 ジェフリー・ブラウン
子供よりもスター・ウォーズファンの大人が楽しめちゃう本かもしれません。あの悪役ダース・ヴェイダーが妙に可愛く描かれています。
(BOOKアマノ アクト北店 スタッフ)

●『世界を変えた人たち 365』永岡書店 田島信元(監修)
読書歴において、偉人伝などとの出会いは、遅くなりがちである。それはハードルが高いというイメージからか、私は高校以降になってしまった。突出して、歴史に名を残した人達の生き方は、まだ小さく純粋な子供達には、大きな希望を与えると思う。子供向けのかわいらしいイラストと、短くまとめた内容、そして、365日毎日読める充実度で、子供達は毎日様々な人の価値観や努力を知り、自身の未来に高度な希望を見出していけると思う。読み聞かせれば、親はその人物の説明もできる。全く素晴らしい本。
(県内書店スタッフ)

●『おしりをしりたい』小学館 鈴木のりたけ
子供、とくに男の子が好きな言葉ナンバー1といっても過言ではない「おしり」。作品の中でどーしてもおしりについてもっと深く掘り下げたいと思った男の子3人組がおしりについてトコトン調べます。重苦しい空気を一瞬にして笑いに変えてしまう「おしり」はやっぱりスゴい。家族・友達と読みたい作品。
(県内書店スタッフ)

●『りきしのほし』イースト・プレス 加藤休ミ
角界も今やグローバル化。モンゴル勢が幅を利かす時代であっても、力士たちは一人一人、いつだって一生懸命。コツコツやれば必ず実を結ぶということを力士を通して教えてくれる作品です。
(戸田書店城北店 髙木春佳)

●『おしりをしりたい』小学館 鈴木のりたけ
子どもが興味を持ちやすそうなテーマからはじめて、そのうえで、慣用句を学ぶこともできる本だから。
(戸田書店城北店 スタッフ)

●『くりちゃんのふしぎながっき』集英社 はぎいわむつみ
『銀曜日のおとぎばなし』『小麦畑の三等星』などの作品で有名な漫画家、萩岩睦美さんの絵本デビュー作。かわいい。とにかく絵がかわいい。このかわいさに悶えてほしい。
(戸田書店リブレ菊川店 赤堀久住)

●『春へつづく』ポプラ社 加藤千恵
ある中学校を舞台に繰り広げられる、八つの物語が、一冊の本の中に閉じ込められています。八人の主人公たちが織り成す物語は不思議に懐かしく、読み終わったあと、心の中に切なさと温かさが拡がって行きました。彼ら・彼女たちの明日が春へと繋がって行くことを願わずにいられません。
(浜松谷島屋医大売店 高柳俊彦)

●『それならいいいえありますよ』講談社 澤野秋文
まず絵がかわいい!ページいっぱいに子供の気をひきそうなおもちゃやらゴミやら…(笑)。子供にお片付けをさせる前に読ませてあげたい本。
(戸田書店江尻台店 山崎圭美)

●『キリンがくる日』ポプラ社 志茂田景樹
けんとくんが、キリンが来るのを楽しみに待ち続けている様子が、温かく伝わってくる絵本です。
(戸田書店江尻台店 スタッフ)

●『富士山 うたごよみ』福音館書店 俵万智
世界遺産登録ということもありますが、富士山の色々な顔が、もう芸術的。児童書ですが大人の方にも見てほしい作品。
(戸田書店リブレ菊川店 飯田妙子)

●『どろぼうがっこうのうんどうかい』偕成社 かこさとし
どろぼうがっこうの続編がやっと刊行。だつごくの続きということで舞台は再びどろぼうがっこうへ戻ります。お話の展開も素晴らしかったですが、なにより興味を引かれたのは運動会の競技。どろぼうがっこうらしい競技の数々は久しぶりに笑ってしまいました。
(吉見書店竜南店 大髙宏之)

●『あーん』クレヨンハウス 下田昌克/え 谷川俊太郎/ぶん
一切がシンプルである。色彩も、文章も、すっきりと簡素である。しかしとても心躍るのはどうしてなのだろう。きっと、各々の想像力がわくわくと満ちていくからだ。丸っこいイキノモのきらきらとした眸、ころりと転がされている、それだけで面白くなる日本語、言葉のおかしみ、食事という変身、排泄というエネルギー!線と言葉のシンプルさがただ楽しい。
(戸田書店掛川西郷店 スタッフ)

●『富士山うたごよみ』福音館書店 俵万智/短歌 U・G・サトー/絵
我らが(?)富士山が世界遺産になった記念すべき年に、静岡書店大賞で静岡人が富士山の絵本をランクインさせんでどーする!…という単純明快な独断と偏見と郷土愛による一票を投じたいと思います。
(戸田書店掛川西郷店 山崎真梨)

●『かえでの葉っぱ』理論社 D・ムラースコヴァー
木から離れた一枚のかえでの葉っぱが一人の少年と出会い、季節を巡りながらまた、最後に同じ少年と再会するという、よくある話ですが、絵の雰囲気と、少し物悲しいストーリーのバランスがとても良く、読み終わった後に悲しくも暖かな印象を与えています。
(戸田書店掛川西郷店 スタッフ)

●『はんなちゃんがめをさましたら』偕成社 酒井駒子
大人にとってありふれた日常でも子供にとってはいつもと違う空間、みんなが寝静まる夜は心がときめく不思議な時間なのだと思います。可愛らしいはんなちゃんの秘密のひとときは微笑ましく、癒されます。
(谷島屋ららぽーと磐田店 スタッフ)

●『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』ひさかたチャイルド シェリー・ダスキー・リンカー
夢に出てきたら本当に楽しくなるきかんしゃのおはなし。いろいろなきしゃに乗った動物たちとよるのやみを行くきかんしゃとその風景の絵は秀逸。おやすみなさい前の読みきかせにぜひオススメ!
(谷島屋ららぽーと磐田店 富永哲司)

●『ノラネコぐんだんパンこうじょう』白泉社 工藤ノリコ
工藤ノリコさんの作品は、子供が喜ぶおもしろいキャラクターが登場するので、全作品読み聞かせをしてきました。絵もカラフルで細かな所まで描かれていて大人が見ても楽しい絵本です。この本も、ノラネコたちの作ったパンが大変な事になってしまいますが、最後まで気が抜けない。そして思わず笑ってしまう1冊です。
(非公開)

●『ちがうねん』クレヨンハウス ジョン・クラッセン/作 長谷川義史/訳
関西弁で絵本をつくるその発想がすごい。とてもおもしろかった。
(谷島屋浜松本店 黒野瑞姫)

●『おしりたんてい』ポプラ社 トロル
おしりたんていの顔がおもしろいここから悪物に「しつれいこかせていただきます」で、たおしてしまう姿。おしりたんていのあいぼう?のこいぬのブラウンもフラフラです。
(谷島屋浜松本店 スタッフ)

●『ちがうねん』クレヨンハウス ジョン・クラッセン/作 長谷川義史/訳
関西弁の絵本珍しい。絵もきれい。
(谷島屋浜松本店 鈴木律子)

●『ノラネコぐんだんパンこうじょう』白泉社 工藤ノリコ
とにかくネコの軍団がかわいいの一言につきます。大人が読んでもとても楽しめると思います。
(谷島屋浜松本店 前嶋裕美)

●『最初の質問』 講談社  長田弘/詩 いせひでこ/絵
ページが進むにつれて質問が重く深い質問になっていって、一つ一つの質問が心に響く。
普段目をそむけていることに気づかされる。
(吉見書店長田店 大倉)

●『オセアノ号、海へ!!』アノニマ・スタジオ アヌック・ボワロベール/作 ルイ・リゴー/絵 松田素子/訳
とても美しい絵本です。開いたとき感動しました。
(県内書店 スタッフ)

●『おしりをしりたい』 小学館 鈴木のりたけ
浜松市出身の鈴木のりたけさんの最新絵本。
タイプ別のおしりを描いたページがリアルですごい!そして、おもしろい!
言葉や、ことわざの勉強にもなる絵本です。
(ぶっくす三峰 スタッフ)

●『富士山うたごよみ』 福音館書店 俵万智/短歌・文 U.G.サトー/絵
二十四節季の言葉からイメージされる富士山と、
素直な気もちが見事にたわれている俵万智さんの短歌のすばらしい素晴しいマッチング。
富士山世界文化遺産登録万才!!
(シミズBOOKS 杉田)

●『だいすきぎゅっぎゅっ』 岩崎書店 フィリス・ゲイシャイトー/ぶん ミム・グリーン/ぶん
デイヴィッド・ウォーカー/え  福本友美子/やく
絵本を見ながら、子供をだきしめて、よみきかせをします。
とても大事なことだと思います。
絵本は順位を決めるのにとてもまよいました。
(TSUTAYA佐鳴台店 杉山)

●『オセアノ号、海へ!!』アノニマ・スタジオ アヌック・ボワロベール/作 ルイ・リゴー/絵 松田素子/訳
絵の楽しさ、色の美しさ、を使いつくして海を表現していて、
ページをめくるのがとてもわくわくします。
子供と一緒に大人も夢中になること間違いなし。
(戸田書店城北店 スタッフ)

●『パンダ銭湯』 絵本館 tupera tupera/さく
かわいくないパンダがカワイイ。
(アマノアクト北店 市川)

●「にっぽんの歳時記ずかん」幻冬舎  平野恵理子
ページをめくる度に発見があって愉しめる。たとえば西日本と東日本で線香花火が違うなんて知らなかった。小学校に通うお子さんがいるお家なら、本棚にあって損はないと思う。
(イケヤ文学館高林店 貝塚知香)

●「一さつのおくりもの」講談社  森山京 鴨下潤
自分のお気に入りでとても大切なものを、人(友だち)に送ることができることで、その思いが真っ直ぐ相手に届き、代わりに思いがけない喜びが自分に届く内容がとても良かった。
(吉見書店 スタッフ)

●「ちいさいわたし」くもん出版  かさいまり 岡田千晶
6歳になる姪っ子がいます。0歳から彼女を見ていて子どもの世界って日々発見。毎日が一所懸命だなあと思いました。そんな日々奮闘中の彼女と一緒に読んだのがこの1冊。「いつかはできるようになる。いまはそのとちゅうだもん」と2人で声にだして読んでいると素敵なおまじないのように心にしみました。「大丈夫、大丈夫」と励まされたのは私の方かな?
(吉見書店外商部 西谷友子)

●「ジャコのお菓子な学校」文研出版
ラッシェル・オスファテ-ル ミノリ・ダニエル・エンドウ 風川恭子
子どもが読んでいて、何度も何度も読み返していたので自分とジャコが一緒になってしまったようでした。
(吉見書店外商部 白井万記子)

●「おっぱいちゃん」ポプラ社  有田奈央
タイトルを見ておもしろいなと思いました。お話を読んで、お姉ちゃん、お兄ちゃんになったばかりの子ども達に読んであげたいなと思いました。絵もかわいらしく、著者が保育園に勤務されていると知って納得しました。親子で読むと楽しくなるような絵本です。
(吉見書店外商部 高津)

●「かいけつゾロリなぞのスパイと100本のバラ」ポプラ社  原ゆたか
かいけつゾロリシリーズは絵と文字とのバランスが良く子どもがとても好きです。
(吉見書店外商部 鈴木)

●「ヤダヤダかめん」金の星社  あきやまただし
子どもだけでなく大人も「ヤダヤダ」と主張したい時は多々ありますが「ヤダヤダ」だけしか態度に表せないとなったら子どもも大人も困るのは同じ。単純な様で色々深く考えさせられるテーマなので薦めてみました、
(吉見書店竜南店 曽根健太郎)

●「風立ちぬ」徳間書店  宮崎駿
映画「風立ちぬ」の児童書。小さな子どもには戦争や震災など難しい部分があるかと思うが絵本にすることで読みやすくなっているのではないか。
(吉見書店竜南店 加藤晃宏)

●「むらをすくったかえる」ディスカヴァー・トゥエンティワン  サトシン 塚本やすし
児童書だが大人にも伝わるメッセージ性がありよい。
(吉見書店長田店 スタッフ)

●「ぼくはねんちょうさん」小学館  サトシン 田中六大
微妙なお年頃のねんちょうさんの気持ちが良くわかります。ねんちょうさんの気持ちがユーモアを持って伝わります。
(吉見書店長田店 青山朗子)

●『ちがうねん』クレヨンハウス  ジョン・クラッセン
関西弁が面白い!次のページが気になる絵本です。ドキドキハラハラします。
(谷島屋書店磐田外商部 渡辺)

●『それならいいいえありますよ』講談社  澤野秋文
教訓というのはこういう絵本であるべきと思う作品。少し説教臭くて、少し怖いくらいの方が心に残っていて忘れられない大切な一冊になるはず。
(県内書店スタッフ)

●『ペネロペちきゅうがだいすき』岩崎書店  アン・グットマン
ペネロペが幼稚園の先生の「ちきゅうにやさしく」という話を聞いて、家の中でそれを忘れずにやっていくというストーリー。小さい子供にもすごく分かりやすく書かれています。大人の私が読んで「あー!そうだな…水とかついつい出しすぎてしまう」と考えさせられました。子供が読んでも大人が読んでも楽しめる絵本です。
(江崎書店小鹿店 スタッフ)

●『命のバトン 津波を生きぬいた奇跡の牛の物語』佼成出版社  堀米薫
東日本大震災の時、命がけで大切に育てた牛を助けようとする人々と、津波で流されながらも助かった牛との奇跡と感動の物語。
(江崎書店小鹿店 スタッフ)

●『むらをすくったかえる』ディスカヴァー・トゥエンティワン サトシン
切ない話。子供はショックを受けるかもしれないが、こういうのも必要だと思う。
(戸田書店静岡本店 田中)

●『ハナミズキのみち』金の星社 淺沼ミキ子
東日本大震災は終わっていません。まだ、たくさんの人たちが苦しんでいます。子供たちにも、そういう事を知ってほしいです。忘れない事が大事だと思うからです。
(谷島屋書店本沢合店 犬塚)

●『富士山うたごよみ』福音館書店  俵万智
世界遺産に登録されて改めて日本の象徴となった富士山が、U・Gサトーさんによって四季折々の姿に素敵に衣替え。子どもたちには少し難しいと思われる短歌が、俵万智さんによって、とってもわかりやすく、ユーモアたっぷりのことばあそびに。日本の良き伝統と新しい感覚とが見事に融合した絵本です。
(戸田書店藤枝東店 柳澤)

●『ぼくのふとんはうみでできている』あかね書房  ミロコマチコ
ダイナミックで勢いのある絵は、本から飛び出して読者のまわりに広がっていきそうです。想像力を掻き立てられる絵本です。
(戸田書店静岡本店 平井)


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Posted by 静岡書店大賞SST at 14:57 │寸評